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アトマネブログ① 「戯曲ってなぁに?」

みなさん、こんにちは!

教育大学岩見沢校アートマネジメント音楽研究室、ゆかです。

最近少しずつ寒さが身に染みてきて、冬の訪れを感じるようになりました。

 

 

さて、今日から何回かに分けて、北海道戯曲賞にちなんで戯曲にまつわる豆知識などを紹介していこうと思います。

 

まずは、第一弾!「そもそも、戯曲ってなぁに?」です!

 

「戯 曲」・「脚本」・「台本」・「シナリオ」…なんか色々よく聞くけど、実際のところこれらの違いってよく分からない…と思ったりしませんか?実は私自身も 「戯曲」という言葉を最初に聞いたとき、「曲ってついているから音楽関係のこと?」などと思ったりしていました…恥ずかしい(笑)

「戯曲」の意味を知ってからも、「脚本」・「台本」・「シナリオ」とどう違うのだろうと思いつつも、それぞれの明確な区別がつかないまま曖昧に過ごしていました。

そこで、今回はこれらの言葉の違いを簡単に紹介して、それぞれの違いを知っていけたらと思います!

 

 

 

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【戯曲】

「戯曲」とは、上演を前提とした場合だけではなく、読み物として成立している作品を指す言葉とされ、「小説」・「物語」・「随筆」などと同じ“文学作品”のジャンルに存在しています。

「戯曲」はセリフやト書きを中心に書かれています。ト書きとは、セリフ以外の心理や状況などを説明する部分のことです。ちなみに、「ト書き」の由来は歌舞伎の台本などで「~ト言って前を見る」等と書いたことから来ているそうです!

「戯曲」には「ビューネンドラマ」と呼ばれる上演に適したものと、「レーゼドラマ」と呼ばれる最初から上演を目的とせず読まれるために書かれたもの、または上演に適さないものがあります。(「レーゼドラマ」として書かれた「戯曲」の中には、例外としてのちに上演されたものも存在します。)

ですので、「戯曲」は必ずしも上演されるわけではありません。上演される作品と、されない作品があるのです。

そして、この「戯曲」が土台となり、「脚本」や「台本」となることが多いです。

 

 

 

【脚本】

「脚本」とは、上演を前提とした作品です。「脚本」も、「戯曲」と同様に、セリフやト書きを中心に書かれています。ですが、日常であったことやすでに存在する小説・戯曲などに、セリフや色々なものを肉付けして、 上演するために脚本化することを「脚色」というように、「戯曲」よりもト書きなどが詳細で、俳優によって舞台で演じられる事柄が多く書かれています。このように、「脚本」は演劇上演を目的とした色合いが濃い作品のことを言います。

 

 

【台本】

「台本」も、「脚本」と同じように上演を前提とした作品です。基本的な意味や使い方は「脚本」とあまり差はありませんが、細かく分類すると、これから上演が決まっているものを「脚本」、実際に役者の手に今まさにある、稽古で使っている本を「台本」と区別することが多いそうです!

うーん、分かるようで難しいですね…

 

例えば、「脚本」は、「横道世之介の脚本は、監督・沖田修一と前田司郎が共同担当!」という風に宣伝などでよく見かけます。

「台本」の方は、稽古中に台本を持って練習している人に「その脚本貸して!」とは言わないのを考えると分かりやすいかもしれません。

ただ、「脚本」も「台本」も「戯曲」とは異なり、上演することが決まっているということは共通しています。

 

 

【シナリオ】

「シナリオ」も、上演を前提とした作品です。ただ、「シナリオ」はシーン分けが細かくされています。演劇よりも映画やドラマ、アニメなどの映像の分野で用いられることが多い言葉です。

 

 

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読み物として楽しめる「戯曲」。なるほど!「戯曲」と「台本」・「脚本」・「シナリオ」の違いが、上演を目的としているかどうかにあるとは知りませんでした。今まで私の中でぼんやりとしていたこれらの言葉の違いが明確になりました!

 

 

ちなみに英語でも「戯曲」・「脚本」・「台本」を指す単語は違います!

「戯曲」は、演劇自体を表す「play」や「drama」、「theater」、「Thespian art」が用いられます。

「脚本」や「台本」を指す単語としては、「scenario」や「script」があります。

その中でもさらに、オペラやミュージカルの台本は「libretto」、映画の台本は「screenplay」というように単語を使い分けるらしいです!

他の言語でも同様に(ドイツ語、フランス語、イタリア語など)「戯曲」と「脚本」・「台本」は単語を使い分けているようです。

 

 

読みものである「戯曲」を舞台化するときの楽しみは、書かれていることをどう表現するかだと思います。今回の『悪い天気』でいうと、劇中で出てくる、“蟹”、“雨”、“ホースから緑色の液体が出る”、などは実際の舞台ではどう表現するのかなとわくわくします!

 

 

みなさんもぜひ「戯曲」を文学作品としても味わってみてください。

北海道舞台塾では、平成26年度「北海道戯曲賞」の大賞作品・優秀賞作品を戯曲集として冊子にまとめ、無料にてご希望の方に配布しています。ぜひ、本公演の前に「北海道戯曲賞」大賞作品・優秀賞作品を読んでみてはいかがでしょうか?

 

申し込みの詳細は、

http://hokkaido-butaijyuku.jp/project/20150515/

こちらをご覧ください。

 

 

それでは、次回の更新もお楽しみに!